50%の困窮家庭が夏休みらしい体験ができず、6世帯に1世帯は夏休みの体験予算0円
〜夏休みの体験格差、“絵日記に書くことがない” 子どもたちの現実〜
認定NPO法人チャリティーサンタ(本部:東京都、代表理事:清輔夏輝、以下チャリティーサンタ)は、経済的困難を抱える子育て家庭の夏休みの実態を把握するため、チャリティーサンタで支援している家庭らを対象に調査を実施しました(回答:3,871件)。その結果、子どもの夏の思い出づくりやレジャー体験をあきらめる親子が多数いることが明らかになりました。このような背景もあり、チャリティーサンタは昨今の社会課題にもなっている体験格差を埋め、長期休暇に子どもたちが心に残る思い出を作れるよう、映画館での鑑賞体験を届けるプロジェクト「シェアシネマ」を今夏、全国で実施しております。
団体HP:https://www.charity-santa.com/
プロジェクトHP:https://sharecinema.charity-santa.com/
※調査概要については下部に記述
※プレスリリースはこちら:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000050669.html
◆ 調査概要:経済的困難を抱える子育て家庭3,871世帯にみる“夏休みの実態”
子どもたちにとって1年の中で最も長い休暇期間である夏休みは、様々な体験をし、かけがえのない思い出をつくる機会です。一方で、家庭の経済状況によってその機会に大きな格差が生じています。特に生活困窮世帯やひとり親家庭においては、レジャーや文化的体験の選択肢が限られ、子どもたちの成長や自己肯定感にも影響することが指摘されています。(※1)
今回の調査では、「子どもが希望する夏休みらしい体験はほとんどできなさそうだ」と答えた家庭が全体の50.0%を占め、さらに「すべて体験できそう」と回答した家庭はわずか0.5%にとどまりました。また体験予算が「0円」のご家庭が約17%あり、 約6世帯に1世帯が「夏休みなのに何もできない」と回答しています。また子どもと過ごす夏休みについて「憂鬱」と答えたご家庭は7割を超えました。本来楽しみであるはずの夏休みが「憂鬱」であると回答した保護者の心境の背景には、上記のように「夏休みらしい体験をさせてあげられないことへの心苦しさ」や「給食がないことによる食費の増加の不安」といった、切実な理由がありました。回答した家庭の子どもたちのうち半数以上が“夏休みらしい体験”をあきらめているという、深刻な実態が明らかになりました。
※1:文部科学省(2021)「青少年の体験活動の推進に関する調査研究」
https://www.mext.go.jp/content/20210908-mxt_chisui01-100003338_2.pdf
◆ 主な調査結果
(1)夏休みの“体験予算”が「0円」:641世帯(全体の16.6%)
- 16.6%(6世帯に1世帯)の家庭が「夏休みにかけられる体験予算を0円」と回答
- 「夏休みの子どもの体験予算は5,000円以下」と回答した家庭が49.4%を占める
- 「夏休みの子どもの体験予算」は、中央値が3,000〜4,999円
「夏休みにつかえる体験予算」を尋ねた設問では、16.6%のご家庭が0円と回答。約6世帯に1世帯が“子どものためにお金を全く使えない””夏を迎えようとしています。
体験予算の中央値では3,000〜4,999円となりました。映画館での鑑賞(親1人、子ども2人)だけでも4,000〜5,000円が必要であることを踏まえると、多くの家庭でこうした文化的体験は“贅沢”となっていることが分かります。
▼自由記述から
「どこにも連れて行ってあげられない、夏の思い出を作ることができない、周りのみんなは夏休みのお出かけで園をお休みしているのに、全く休まず園しか行かない状況が悲しい、かつ、今年から小学生なので給食がなくなる夏休みは憂鬱というよりも恐怖です。お弁当作りの労力、費用、全てが怖いです。園よりも子供の体験格差、学習格差を感じそうなことも怖いです。」(小学1年)
「子供が4人いるため節約してもしきれません。どこへいくにも4人分なので躊躇してしまいます。」(高校3年、高校1年、小学3年、小学3年)
「(夏休みは)やはり食費、活動費に費やす金額が増すことのみです… 体験、経験には付きものなのですが、頭が痛くなります。」(高校1年)
「昨年は夏休みに絵日記の宿題がありました。他のお子さん方が旅行や様々なイベントがある中で、何も記載できないのは子どもが悲しい思いをするのではないかと思い、昨年はいろいろと経済的な負担が少ない方法で思い出を作れないかと早くから頭を悩ませていたのを思い出します。物価高や様々な費用が高騰しており、これから先も毎年続くと思うと悩ましいです。」(小学2年)
(2)今年の夏休みでは、子どもが希望する体験は「ほとんどできない」が50.0%
- 希望していることは「ほとんど体験できない」:50.0%
- 「いくつかは体験できそう」:49.4%
- 「すべて体験できそう」:0.5%
夏休みらしい体験(帰省、海水浴、プールなど)に加えて、夏に限らず1年を通して子どもが喜ぶレジャー、動物園、映画館、家族旅行などの体験も含めて「今年の夏休みにお子さんが希望している体験をどのくらい実現できるか」を聞いたところ、「ほとんど体験できない」が50%でした。回答者の自由記述からも、夏休みならではの非日常的な体験を「あきらめることが当たり前」になってるご家庭が多く、今年も半数のご家庭が子どもの希望をあきらめさせていることがわかりました。
(3)子どもと過ごす夏休み、7割以上の家庭が「憂鬱」、「楽しみ」はわずか27.5%
- 憂鬱 :72.5%
- 楽しみ:27.5%
▼「憂鬱」と回答した保護者の自由記述から抜粋
「給食がないからお昼ご飯代もかかるし栄養面も心配。 この暑さだとエアコンなしで過ごすにはキツイ。熱中症にならないか心配。出掛けてもお金かかるし、どう過ごそうかと考えてしまう。」(中学3年)
「お弁当をつくらなければならず、米はまだまだ高いし、食費がかさむ。家にエアコンがないので熱中症も心配。夏休みのプールも何年も前に廃止になり、部活もなくなる。裕福な家はいい、だけどお金も休みもないうちは苦痛でしかない。夏休みなんてなくなればいいと思う。」(中学2年)
「今までは保育園を利用していました。仕事もしていたため、夏休みという長期休みはなかったのですが、小学校に上がり初めての夏休みがあります。 祖父母もいなく、旅行にも行けない環境の中で他の家庭のようなワクワク感を感じさせてあげることが出来ないことに負い目を感じるため(憂鬱です)。他の家庭と比べるのは良くないのは分かっているのに、自分自身が思ってしまいます。」(小学1年)
「休みなのは子どもたちだけで、私は毎日夜遅くまで仕事です。普段も忙しくて睡眠時間が4時間程度しか取れていないのですが、毎朝お弁当を作らないといけないのでここから更に1時間削られて、ほぼ寝られない状態の1か月を過ごさないといけなくなります。さらに「うちはどこも行かないんだよね」と言われるので、どこか連れて行かないと、と思うものの、イベントを調べる時間もないし、体力も限界だし、ただただどうしてこんな思いをしないといけないのか、と憂鬱を通り越して絶望のような気持ちで毎年過ごしています。」(中学2年、小学4年)
(4)夏休みに「どこにも行かなかった(行かない)」子どもが前年比で倍増
- 2024年夏:「どこにも行かなかった」と回答:7.6%
- 2025年夏:「どこにも行かない予定」と回答:15.7%と前年比2倍以上
子どもに関する夏休みの体験で「昨年どこへも行かなかった」7.6%に対し「今年どこへも行かない予定」と回答した家庭は15.7%に上り、昨年より倍増していることがわかりました。
その理由として自由記述にもあるように、最近の物価高騰に加え、夏休みは給食がないことで食費が増え、さらに子どもが在宅するため猛暑による光熱費も家計をひっ迫させていることが、背景にあると考えられます。
▼今年、「どこにも行かない予定」と回答した家庭の声
「食費がかかる。昼ご飯を用意しなくてはならないので 米代をどうしようか。おかずは何にしようか。やすく手軽な即席に頼っても 栄養がとれない。時間もお金もない。先が真っ暗。」(小学2年、未就学児)
「約40日間の夏休み中のお昼ご飯を準備すると思うと…物価高騰で普段でも家計がいっぱいいっぱいなのにどうしようと、不安が大きいです。食べない訳には行かないので…出費が増えてしまいます。」(高校3年、高校2年、中学3年)
「今年の夏休みも長期間の休暇となり、給食がないことで食費がかさむことが一番頭が痛いです。朝昼晩の3食、一体どうすればよいのか今から憂鬱です。どこにも出かける予定もなく、子供も期待はしていません。ですがその分、一日引きこもりのような生活面が今から垣間見えるだけに困っています。」(中学2年)
「コロナの影響から物価高騰の今まで、ずっと苦しい状況が続いています。いまだに物価が高騰し続けてるので、毎日の生活や毎月の光熱費など払うので精一杯です。夏休みや連休などお休みの日に家族旅行などしてあげられないので、お友達とどこ何処に行ったとか行くなどの話題に入れず、可哀想な思いをさせてしまうのがとても心が痛いです」(高校3年、高校2年、中学3年)
(5)6月の食費は3万円以下が約半数、1万円以下の家庭は191世帯
- 「2025年6月の食費は3万円以下」という家庭が約半数(47.3%)
- 23.1%(5世帯に1世帯)のご家庭が2万円以下と回答
- 4.93%(20世帯に1世帯)のご家庭が1万円以下と回答
夏休み直前となる6月の1カ月の食費支出額(外食費、給食費などは除く)について尋ねたところ、「3万円以下」と回答した家庭は全体の47.3%でした。
総務省「家計調査」(2025年5月度)によると、2人以上の世帯のうち、「母親と18歳未満の子どものみの世帯」における食料の月間支出は外食費を除くと53,744円でした。今回の調査で回答した家庭の半数近くがこの水準を大きく下回っており、自由記述でも夏休みは給食がなくなることから、さらに食費が家計をひっ迫させることを不安に思う声が多く見られました。
191世帯(全体の4.9%)は「1万円以下」と回答しており、1日に使える食費は、1世帯で約320円ほどになります。こうした厳しい食生活をおくるご家庭にとって、上記(1)のように「夏休みの体験予算」は真っ先に削らざるを得ない現実があります。
※総務省「家計調査」:https://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/index.html
▼自由記述より
「夏休みになり、給食がなくなると出費がかさむうえ、夏休みの思い出を作ってあげられる自信もお金もなく、憂鬱しかありません。また職場も夏休みは収入がゼロになるため、不安しかありません。」(小学2年)
「家にいても電気代や食費が高くなるし、かと言って暑すぎて外で遊ぶことはできないし、外出はどこもお金がかかるので憂鬱。映画を観たいと言われても高くて連れて行くことができない。」(小学2年)
「お弁当がいるので、安くてたくさん作れるメニューを考えないといけなく、スーパーは1円でも安いのを求め、2、3件はしごすることもあるので、私のお昼ご飯は抜いたり、食パン8枚切1枚だけを職場に持っていくだけで、節約を意識しています。」(高校1年、中学3年、中学1年)
「15年間母子家庭で生活していますが、夏休みはお昼ごはんがいるため本当に苦しい月になります。社会福祉協議会に高校の入学金等をお借りしに行った際に紹介していただいた食糧支援がいただけた年は本当に助かりました。ですが1年で終了でしたので毎年、夏と冬は不安な気持ちでいっぱいです。170センチ近くありますが50キロもなく、とても痩せている子供を見るとつらくなります。どうしても夏と冬に少し痩せてしまうことがさらに憂鬱になります。」(高校3年)
(6)夏休みの思い出、「話すことがない」「うそを絵日記に描いた」
- 「思い出を発表したことがある」:52.2%
- 「発表したことがない」:41.5%
- 「該当しない(学校に通っていないなど)」:6.3%
本来は子どもたちが思い出を何度も思い出すための絵日記。ですが自由記述からは、子ども達が「話せることがない」「絵日記に描けることがない」と肩を落とす姿に、親としてもつらい様子がうかがえます。
▼自由記述より
「最近はウソ日記を書いて宿題を出しています。実際には行ってないディズニーや海に行って楽しかったと書いています。ちょっと複雑です。」(高校1年、中学2年、未就学)
「周りの皆は家族旅行に行くみたいですが 毎年書く事に困っていました。発表まであるので毎年どうしようと言われていましたが、近所のお祭り、花火が上がるのでそれぐらいしかなく毎年嫌な宿題でした。」(中学2年生)
「他の子が色々なところに行ったり、旅行に行ったり、華やかな夏の思い出を話していた中、我が家は金銭的に厳しいため、公園や図書館、近所のお祭りくらいしか連れて行ってあげることができず、とても寂しそうにしています。他の親御さんから聞きました。でも、我儘は言えないことを分かっているようで、私にはいいません。親として、胸が締め付けられる思いです。」(中学1年)
「まわりには海外旅行などにも行っている友達がいて、娘は家で私と一緒にお菓子作りをしたことを書いていました。娘が「お外暑いもんね!」と言っていたことが、無理して言っている言葉なのか分からず…印象に残っています。」(小学6年)
「夏休みとなると期間が長いので、電気代や食費などにお金がいつもよりかかってしまう。出かけて遊ぶお金なんて二の次で、どこにも連れて行ってあげることが出来ない。映画代の1000円で2回分の食費だとしたらそっちを優先してしまう。なので夏休みの日記などには、暑い中の散歩か家にいたという日記しか書けない。」(中学3年、小学6年、未就学)
「どこにも連れていけなかった年の絵日記の思い出が忘れられません。二学期の2者面談で先生に、おじいちゃんと山をドライブして山奥のラーメン屋さんに行ってラーメンを食べた、と書かれていましたね、と言われたが、すべて作り話でした。優しいおじいちゃんはいません。ラーメンを外食もできません。車もありません。悲しくなりましたが、どんな思いで書いたのかは本人には聞けませんでした。 どの家庭でも人手が足りレジャーに連れていける、という前提で書かせるのはしんどいな、と思いました。」(高校2年)
「絵日記もみんなの前で発表もありました。友達は旅行や遠いおばあちゃんの家に行った時の話をしたそうです。ですが、我が家の夏休みは近くの海で花火を見るだけが毎年の思い出。絵日記になってしまいます。僕も友達みたいに旅行や楽しい所に行きたいと泣きながら言って来た事があります。無理だよね。ごめんなさい。と言われて申し訳ない気持ちだけが残る夏休みと冬休みです。」(小学3年、未就学)
(7) 子どもが行きたい屋内施設は「映画館」が73%で1位。次いで水族館、プール。
- 映画館:2,849人(73.6%)
- 水族館:1,824人(47.1%)
- 市民プール・体育館:1,770人(45.7%)
近年は猛暑が続いており、「涼しく、比較的手軽に非日常を味わえる」場所として、映画館を希望する声が最も多くなっています。
▼映画鑑賞の支援の必要性を訴える声
「なかなか連れて行く余裕がなく、映画館は涼しいところで過ごすことができるかなと思い希望しました。思い出を作ってあげれたらなと思っています。体験格差とも、言われてますが、映画館は我が家にとっては高価な場所で、チケット代1000円あるなら食費にまわしたいと思ってしまいます。夏休みが来るのが憂鬱な子供たちですが、なにか楽しみをつくってあげれたら嬉しいです。」(高校3年、高校1年)
「夏休み前なのに、サッカー部の費用やお米が高騰してるのに、子供が中学生でびっくりするくらい食べるようになり食費がかかってきて、このまま夏休みにはいって大丈夫なのか?と思うくらい今年は特にカツカツな状態です…。娯楽に連れていってあげる余裕がなく申し訳ない気持ちでいっぱいで、映画に連れていってあげられたらと思います。」(中学2年)
「夏休みは、パートでも5日もらえますが、どこにも連れていけず、また家にいてもクーラーをかける余裕もないので涼しく過ごせる映画を観ることができたら嬉しいです。デジタルチケットも使ったことがないので使うことも親としてもチャレンジです。好きなドラマМERの映画が見れたらとても嬉しいです。夏休み誕生日を迎える娘には誕生日プレゼントにもなります。」(中学2年、小学4年)
◆ 「映画館の思い出」を届ける“シェアシネマ”
こうした現実を受け、チャリティーサンタでは今夏も全国の困窮家庭に映画鑑賞体験を届けるプロジェクト「シェアシネマ」を実施しています。
「シェアシネマ」は、経済的な困難を抱えるご家庭を対象に、映画鑑賞の機会を提供するプロジェクトです。イオンシネマやムビチケ提携劇場で利用できるデジタルギフトをプレゼントしています。このプロジェクトを通じ、家族での映画鑑賞体験という心に残る楽しい思い出を作ってもらうことを目的としています。
- 対象: 原則、児童扶養手当、就学援助、生活保護のいずれかを受給している世帯、またはそれに準ずるような経済状況にある家庭(プレシングル家庭など)
- 内容: 全国の映画館で使用できるデジタルギフト型の鑑賞チケットを無償提供
- 実績:2024年夏約1,000人/2025年春は約3,000人に提供
プロジェクトHP:https://sharecinema.charity-santa.com
▼シェアシネマを通じ、映画館に足を運んだ家庭からの声
「みんなで映画館に行ける事に大興奮で、家族で何を見るか何度も楽しく、考えすぎてなかなか決まらずやっと見に行ってきました!映画を見てる時の嬉しそうな顔、終わった後も1番最後まで余韻にひたるように座って帰りながらも、寝る前までずっと面白かったとこや挿入歌を歌ってました。子供達には自分達で選んでみんなで行けて凄く良い思い出になったと思います!」
「普段のお出かけは、近くの公園や原っぱへお弁当をもって遊びに行く事が多いです。映画の日は子どもには内緒にして連れていきました。普段とは違う様子に終始「ママ今日はどこいくの?」とワクワクした様子で聞いて来ましたが、「内緒、楽しいところだよ」と映画館へ向かいました。映画館へ着くと、とても嬉しそうにどれを見ようか真剣に考え、最近ハマっているドラえもんを選びました。鑑賞後は「また来年も見にこれるかな?来たいね!」ととびっきりの笑顔と映画の感想で帰路に着きました。鑑賞中の子どもの様子や感想を聞いて、心の成長を感じれる一日になりました。」
「学校の友達から家族で映画館に行き、映画を観た話を聞いて羨ましそうにしていました。グループの中で映画を観ていないのは、うちの子だけだった様で話に入っていけず、映画の話になるとそっと抜けて他のグループと遊んでいると聞きました。映画にかけるお金があったらもっと良い食事を食べさせてやりたいと思ってしまい、娯楽を楽しむと言う考えがすっかりなくなっていました。今回は素晴らしい体験をさせていただき、子どもも目を輝かせ乗り出して鑑賞をしていました。映画館で貰った小冊子を何度も何度も読み返して思い出に浸っている様です。」
「9歳の娘にとって初めての映画鑑賞でした。当日までウキウキワクワクドキドキしながら過ごしていた娘。その幸せそうな姿をみれるだけで、私自身もとても幸せな気持ちになりました。大きなスクリーンに迫力ある音声、そして大好きなディズニー映画。夢のように憧れてた映画館でのポップコーン。その全てが驚きだったようで、鑑賞後も目をキラキラさせながら沢山映画のお話をしてくれてます。きっとこの子にとって生涯忘れられない思い出になったことと思います。毎日の生活でいっぱいいっぱいで映画鑑賞などさせてあげれる余裕がなくいつも我慢してくれていた娘。娘にとっても私にとっても素敵な1日となりました。」
◆本アンケートの調査概要
調査期間:2025年6月30日~7月7日
調査方法:オンラインアンケート
※認定NPO法人チャリティーサンタまたはNPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむの情報案内の登録家庭へアンケートを配信
調査目的:必要とされている支援を検討するために、経済的困難を抱える子育て家庭の夏休みの実態を把握すること。
調査対象:児童扶養手当、就学援助、生活保護のいずれかを受給している世帯、またはそれに準ずるような経済状況で、18歳以下の子どものいる家庭
回答数:3,871世帯
主な回答者属性:
- ひとり親家庭:95.94%(両親との同居なども含む)
- 子ども1人家庭:47.0%、2人:34.4%、3人:13.5%、4人以上:5.1%
◆ コメント(代表理事:清輔夏輝)
「約6世帯に1世帯が、夏休みの体験に1円も使えない」―。これは、私たちが実施した調査で明らかになった衝撃的な事実です。
物価高騰が続くいま、多くのご家庭から「夏休みに子どもをどこかへ連れて行ってあげたいが、経済的に難しい」という切実な声が寄せられています。これまで私たちは、クリスマスや誕生日など、子どもが楽しみにしている特別な日を、経済的な理由であきらめざるを得ないご家庭を支援してきました。しかし、夏休みもまた、子どもたちの体験格差が顕著に表れる時期であることに改めて気付かされ、今回の調査実施に至りました。
無料の自然体験や公共施設の利用という選択肢もありますが、そこへ向かうための交通費すら捻出が難しいご家庭も少なくありません。その結果、夏休み明けの教室で、友達との会話に入れず孤立してしまったり、本当は体験していないことを思い出として話し辛い思いをする子どもたちがいます。そして、子どもに嘘をつかせてしまったと心を痛める保護者もいます。
子ども時代に体験した心に残る思い出は、その後の人生を支える大きな力となります。私たちチャリティーサンタは、大人たちが手を取り合うことで、すべての子どもたちに「自分は愛されている」という記憶を届けたいと願っています。
この夏、チャリティーサンタでは、一人でも多くの子どもたちが笑顔で過ごせるよう、映画鑑賞の機会を支援する「シェアシネマ」や、誕生日の思い出を届ける「シェアケーキ」といった活動に取り組んでいます。私たちの活動にご賛同いただける皆様からの温かいご寄付を、心よりお待ちしております。そしてこの取り組みが多くの皆様に広がっていくことを願っています。」
◆認定特定非営利活動法人(認定NPO法人)チャリティーサンタについて
「子どもたちに愛された記憶を残すこと」をミッションに掲げ、「子どものために大人が手を取り合う社会」を目指して活動するNPO法人です 。 「サンタクロースの訪問活動」をはじめ、「ブックサンタ」「シェアケーキ」など、特別な思い出を届けるための様々なプロジェクトを展開しています 。